アスベスト(石綿)被害国家賠償金請求 賠償金支払いの対象となる事業所とは
アスベスト(石綿)による労災認定等がされたのは4,168事業所(注1)にも及びます
厚生労働省は、全国のアスベスト(石綿)ばく露(注2)作業による労災認定等事業所・場の一覧表(平成28年度以前認定分)を公表しています。
アスベスト(石綿)による健康被害は、平均40年という長い潜伏期間を経て発症することが多いため、過去にアスベスト(石綿)ばく露(注2)の可能性がある環境にいたことを、忘れたり認識されていない方が大勢いらっしゃいます。
そこで厚生労働省は、過去にそれらの事業所や工場で働いていたり、周辺にお住まいだった方々に、アスベスト(石綿)ばく露による健康被害の可能性があることを認識していただき、一人でも多くの方に救済制度を利用していただくことを目的に、一覧表を公開しました。
(注1) 建設業も含めると10,234事業所になりますが、国に対する泉南形の損害賠償の対象となる事業所は、局所排気装置の設置により石綿粉じんへのばく露を相当程度防げたといえる石綿工場等であり、労災認定された事業所の内の一部です。
(注2)アスベスト(石綿)ばく露:ばく露とは、さらされるの意で、結果としてアスベスト(石綿)の粉じんを吸い込みます。
賠償金支払いの対象はアスベスト(石綿)製造工場だけではありません!
様々な職場・職種の方がアスベスト(石綿)健康被害を被っています。
アスベスト(石綿)は、1960~1990年代に1,000万トン以上輸入され、防音材、断熱材、保温材として様々な建材に加工された他、自動車ブレーキ、魚焼き網、トースター、ヘアドライヤー、フィルター、理科実験器具など、様々なところで使われていました。 そのため、直接アスベスト(石綿)製品を製造・加工する工場だけではなく、一見無関係に見える職場で働いていた方も、健康被害を被って発症され、多くの方が労災認定等を受けています。
※現在、アスベストは発がん性のある物質として、輸入・使用が禁止されています。
- 例えばこんな事業所や工場で働いていた方々も
-
・スレートや煙突等の製造工場
・セメント・コンクリートブロック等の製造工場
・化学繊維製造機械の製造工場
・電気機械の製造工場
・トースターの製造工場
・自動車整備会社 etc.
これらの方々は、国からアスベスト(石綿)被害国家賠償金をもらえる可能性があり、「みお」は、賠償金請求の手続を承っています。
お心当たりのある方やご遺族は、お気軽に「みお」にお問合せください。
「みお」の解決事例ブログに掲載している
アスベスト(石綿)問題の解決事例
企業 | 概要 |
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万年スレート株式会社 | 既に廃業している同社で、石綿スレートなどの製造に従事して肺がんを発症し、死亡した男性の遺族からのご依頼。被害男性の書き残した文書やご遺族からのていねいな聞き取りを証拠として提出し、当方請求通りの内容で国との和解が成立。 |
大和産業株式会社奈良工場 | 電気絶縁用石綿セメント板加工の作業に従事し、石綿肺による肺がんを発症して死亡した男性の遺族からのご依頼。労災認定時資料では、アスベスト(石綿)ばく露の実態が分かりづらいケースでしたが、当時の事情を知る方々の証言をていねいに収集し証拠とすることで当方請求通りの内容で国との和解が成立。 |
株式会社エーアンドエー マテリアル | 昭和22~53年の間、アスベスト(石綿)にばく露する職場環境で働き、アスベスト(石綿)による肺がんで死亡した男性の遺族からのご依頼。労災認定時資料では、アスベスト(石綿)ばく露の実態が分かりづらいケースでしたが、当時の工場内の作業状況が分かる資料を収集・分析して証拠として提出することで、当方請求通りの内容で国との和解が成立。 |
極東スレート株式会社 | アスベスト(石綿)を使用したスレートや煙突製造の仕事で悪性胸膜中皮腫を発症し死亡した男性の遺族からのご依頼。 当時の資料では具体的な仕事内容が不明でしたが、会社の資料や製造に従事していた製品の特性から、ばく露状況を立証すると同時に、故人の元同僚からの証言を得ることができ、当方請求通りの内容で国との和解が成立。 |
神島化学工業株式会社 詫間工場 | 工場の機械設備の修繕点検作業に従事し、肺がんで死亡した男性の遺族からのご依頼。労災認定時の資料から、間接ばく露と判断し、訴訟を提起した結果、当方請求通りの内容で国との和解が成立。 |
トースター製造工場内 | 工場内では、電源コード接続部やヒーター保持石綿板部等の加工作業が行われていたが、被害者自身が作業に携わっていたかは不明。しかし、被害者が工場内管理者として勤務していた際に、加工作業で発散したアスベスト(石綿)粉じんを吸引した事実が認められた。 |