事例10
鋳物工として働き中皮腫を発症して死亡した方の事例
事例の詳細
大阪市西淀川区の光金属株式会社(平成9年事業停止)で鋳物工として石綿を取り扱う作業に従事し、中皮腫を発症して死亡した男性のご遺族からの依頼でした。
被害男性が光金属株式会社に在籍していた期間は昭和29年から昭和58年までであり、国が責任を認める昭和33年5月26日から昭和46年4月28日までに含まれていました。
また、労災認定時の資料を収集・調査した結果、被害男性が光金属株式会社で石綿粉じんにばく露したことは明らかであると判断しました。
担当弁護士は、労災認定時の資料などから国の責任が認められるべき事案であると判断し、令和元年6月に大阪地方裁判所に1430万円及び死亡日からの遅延損害金(年5%)の支払いを求めて訴訟を提起しました。
本件の被害男性は、鋳物工として稼働していたのであり、いわゆる石綿工場で石綿を製造加工する作業を行っていたわけではありませんでした。
もっとも、本件は、被害男性の従事していた具体的作業内容を考えると石綿工場での作業に類似するような事案であると判断し、裁判を起こしたのです。
その結果、令和元年12月、無事に当方の請求どおりの内容で国と和解することができました。これは、提訴からわずか半年間でのスピード解決と言えます。
ご相談は、お気軽にお電話ください。
提訴の時期が損害賠償請求権の期間内であることが必要ですが、期間内であるかどうかについてはこちらで確認いたします。
弁護士からのコメント
本件のように、被害者がいわゆる石綿工場で働いていたわけではないケースについても、国が責任を認める事案は多数あります。
大切なのは、被害者が従事していた具体的な作業内容や作業環境が石綿工場と類似の状況にあったことを丁寧に主張立証していくことです。
被害に遭われたのはずいぶん古い昔の話になりますので、証拠の収集には限界がありますが、丁寧に取り組むことで本件のように良い結果に結びつく可能性は十分にあります。
当事務所では、石綿工場に限らず、まずは、どのような職場で、どのような作業をしていたのかにつき、丁寧に調査・分析をさせていただき、国の責任が認められる可能性がある事案かどうかの見通しを立てさせていただいています。
相談や調査・分析は無料です。
過去に石綿工場等で勤務し、石綿健康被害に遭われた方・ご遺族の方は、ぜひ一度ご相談いただければと思います。ご相談は、フリーダイヤル0120-7867-30までお気軽にお電話ください。