「暮らしに役立つ法律情報」は、過去に配信していたメールマガジンの内容です。
最新の情報とは異なる場合があります。予めご了承ください。
少し気が早いですが、「ボーナス」の時期が近づいています。
欲しかった物をボーナスで...と考えていても、
どうしても待ちきれないという方もいらっしゃるでしょう。
そのような時、ついつい使ってしまうクレジットカード。
今回は、クレジットカードの意外な落とし穴についてのお話です。
クレジットカードをお使いの方なら、
「リボ払い」という言葉をお聞きになったことがあると思います。
実際に、ショッピングなどの場面で、リボ払いを利用しておられる方も
いらっしゃるのではないでしょうか。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、リボ払いとは、
「リボルビング払い」を略したもので、あらかじめ指定した
一定の金額を毎月返済していくというものです。
たとえば、クレジットカードでたくさんの買い物をしたとしても、
リボ払いなら毎月5千円ずつ、1万円ずつといった具合に、
毎月一定額を支払っていけば良いことになります。
リボ払いで買い物をすると、支払いが毎月一定額になるだけでなく、
「ポイントがたくさん貯まる」とか「キャッシュバック」とか、
色んなサービスを受けられるということもあって、
利用者にとってはとてもお得に感じられるようです。
ではここで、少し考えてみてください。
なぜクレジットカード会社は、たくさんのサービスを提供してまで
私たちにリボ払いを勧めるのでしょうか?
答えはとても簡単です。「カード会社が儲かるから」です。
最近は色んなお店でクレジットカードが利用できるようになっていて、
コンビニやスーパーなどでもカード決済をされる方が増えています。
カードでの支払いの際にリボ払いを選択すると、
口に出すことはありませんが、お店は非常に嬉しいのです。
「現金払いや一括払いのほうが嬉しいのでは?」
と思われるかもしれませんが、そうではありません。
リボ払いの手数料がお店に入ってくることになるので、
お店としてはリボ払いをしてくれるほうが嬉しいのです。
実はリボ払いの手数料は非常に大きなもので、
およそ10~15%くらいに設定されています。
リボ払いの仕組みは、月賦で買い物をするのとは異なります。
たとえば、30万円の商品を月賦の36回払いで購入した場合、
契約した時点で「36回で全額を返済する」というゴールが見えています。
当然ながら、商品代と利息も含めて、36回で払い終えることができます。
リボ払いの場合はカードの利用枠の中で、いくら買い物をしても
毎月一定額を支払えば良いという返済方法です。
たとえば、50万円の利用枠があって、毎月1万円を返済するという
契約をしていたとします。
30万円の商品を購入した場合、上乗せされる利息分も含めて、
大体40回程度で返済が終わります。ところが、きちんと返済をしていくと、
残り20万円だった利用枠に、少しずつ余裕が出てきます。
そうなると、別の商品をリボ払いで購入してしまうことも考えられます。
また、カード会社から「カードの利用枠が広がりました」などという
お知らせを受け取り、さらに別の商品を購入...これを繰り返すうちに、
返済のゴールはまったく見えなくなってしまいます。
つまりそれは、いつまでも毎月一定額を払い続けることになる
ということになってしまうのです。もちろん、その分だけ手数料も
払い続けるということにもつながるのです。