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「みお」の情報発信

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弁護士の時事解説

暮らしの中の法律のお話 税金と法律

2019年10月から消費税が10%になりました。家計への圧迫が懸念されていますが、実は、税金と法律には深い関係があるのです。 今回は、「税金と法律」をテーマに、皆様に「消費税」と「酒税」についてご紹介したいと思います。

消費税のお話

 

1. 消費税とは

普段の暮らしの中で一番馴染みのある税金といえば、おそらく消費税ではないかと思います。この消費税、もちろん法律できちっと定義されています。

消費税法5条は、「事業者は、国内において行った課税資産の譲渡等につき、この法律により、消費税を納める義務がある」と規定しています。さて、この規定を見て、「おや?」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。そうです、法律上納税義務者とされているのは、あくまで「事業者」なのです。では、私たちが支払っているものは一体何なのでしょうか。

 

2. 直接税と間接税

税金には、「直接税」と「間接税」があります。直接税とは、法律上の納税義務者と実際の負担者が一致することが予定されている税金のことです。例えば、所得税や相続税があります。

一方、間接税とは、法律上の納税義務者と実際の負担者が一致しないことが予定されている税金をいいます。こちらは、例えば、酒税やたばこ税があります。そして、消費税は、間接税に分類されます。

 

3. 間接税のしくみ

消費税の場合、法律上の納税義務者はあくまで事業者ですが、その税を、事業者が商品を販売する際に消費者に転嫁することが想定されているのです。つまり、法律上、納税の義務を負うのはあくまで事業者ですが、その転嫁を通じて、実際はわれわれ消費者が負担しているというわけなのです。

このように、我々には、法律上は消費税の納税義務がありませんので、商品を買ったお店に「消費税は支払いません!」と言っても、強制的に払わされたり、処罰されることはないのです。ただ、お店から、「それじゃあ売りませんよ!」と言われてしまうでしょう。そうなれば、われわれ消費者は結局お手上げというわけです。

 

4. 裁判所はどう判断しているか

本来事業者が消費税を支払うべきとされているのに、巡り巡ってわれわれ消費者が負担するなんて納得できません!という声も聞こえてきそうです。この点について、裁判所はどのように判断しているのでしょうか。

東京地裁平成2年3月26日判決(判時1344号115頁)は、「消費者の負担する消費部分は、その本質が対価に過ぎない」としています。つまり裁判所は、消費者の負担する消費税相当額は、消費税ではなく、あくまで「商品の対価の一部」に過ぎないと考えているのです。消費税増税は、あくまで商品の価格が上がっただけと捉えているにすぎないのです。これが、消費税制度の正体なのです。

 

酒税のお話

1.「ビール」の定義をご存知ですか?

皆さんの中には、ビールがお好きな方もいらっしゃると思います。私も好きでよく飲みますが、最近は「クラフトビール」や「第三のビール」、「発泡酒」など、種類が豊富になっていますよね。実は、これらの酒類についても、法律できっちりと定義されているのです。

例えば、酒税法3条12号イでは、「麦芽、ホップ及び水を原料として発酵させたもの」がビールとされています。また、酒税法3条18号では、「麦芽又は麦を原料の一部とした酒類で発泡性を有するもの」が発泡酒とされています。

 

2.「第三のビール」や「発泡酒」が台頭するわけ

ここで、「ん?」と思った方もいらっしゃるでしょう。よく見ると、酒類の定義が規定されているのは、酒「税」法です。税金に関する法律に酒類が定義されているのです。一体なぜなのでしょうか。実は、酒類と税金には、切っても切れない縁があるのです。

近年、「発泡酒」や「第三のビール」の売れ行きが好調な一方、ビールの売れ行きは低迷していると言われています。そして、その理由のひとつに税の問題があります。

 

3. 国とメーカーのいたちごっこの歴史

ご存知のように、酒類には「酒税」がかかります。ビールにかかる税金は、発泡酒にかかるそれと比べて、およそ3倍といわれています。

発泡酒が登場した1990年代以降、発泡酒の売り上げが伸び、ビールの売り上げが低迷する度に、国は発泡酒の税率を引き上げてきました。ビールと発泡酒の主な違いは麦芽比率だったため、飲料メーカーは、発泡酒として酒税を安くするために、麦芽の割合を下げなければならなくなったのです。その結果、現在では、店頭に並ぶ発泡酒の多くの麦芽比率が25%未満となっています。

このように、発泡酒が売れたら国は税率を上げ、メーカーは麦芽比率のより低い新しい酒類を造るという、いたちごっこを続けてきたのです。

 

4. 酒税はいくらぐらいかかるの?

では、実際に酒税はいくらぐらいかかるのでしょうか。

わが国では、アルコールの度数や価格に応じて酒税が課されるのではなく、酒の種類に応じて酒税が課される仕組みになっています。

酒税法上、例えば、ビールですと1㎘あたり22万円の酒税が課されます。350㎖缶に引き直すと、1缶当たり約77円となり、なんと販売価格の約1/3は、税金なのです。これに対し、発泡酒の場合は、1㎘あたり約14万円の酒税が課されます。350㎖缶に引き直すと、1缶当たり約49円が税金となります。

メーカーが、軒並み発泡酒や第三のビールの開発に力を注ぐのも納得できますね。

我々にとって身近な税金は、実は法律と密接に関係しています。今後も、引き続き読者の皆様に、身近な税金についてご紹介していく機会を設けさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
このコラムを書いた人


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