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「みお」の情報発信

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暮らしに役立つ 法律情報

「暮らしに役立つ法律情報」は、過去に配信していたメールマガジンの内容です。
最新の情報とは異なる場合があります。予めご了承ください。

任意後見制度
「おひとりさま」「老老介護」時代の備え 〜その1〜

ライフスタイルの多様化や、女性の社会進出が盛んになったことのほか、
その他の様々な理由で、一人で暮らしていく方や、子どもがいない世帯が
増えています。そのような方々は、自分の身に何かあったとき...

「どうやって第三者に伝えれば良いのか?」
「どのように対処すれば良いのか?」

ということについて考え、不安になるとのことで、
相談に来られることがあります。

年老いてから判断能力が欠如してしまったり、
療養生活に入ってしまったりした場合のことを考えると、
様々な不安が出てくるものと思います。それでも、
身近な場所に親戚がいるという場合なら心配ありませんが、
一人の場合はどうすれば良いのでしょうか。

そのような場合に頼れる制度が、「任意後見契約」という制度です。

以前もご紹介しました「成年後見制度」は、
判断能力が著しく低下してしまったとき、その人の財産を管理する人を
裁判所に選んでもらう手続きです。成年後見制度は、その人の判断能力が
著しく低下したときになって初めて、本人以外の誰かが申立をする
という制度です。しつこいようですが、これはあくまでも、
自分自身ではなく、第三者が申立をすることが前提となっています。

任意後見制度は、自分自身で「この人に後見人になってもらいたい」
という契約を結ぶ制度です。これは、契約の内容を公正証書にして、
公証役場に登録しておく必要があります。

そして、何年か何十年かの月日が経過して、自分自身で財産管理が
できなくなってきた場合に、初めて契約がスタートするというものです。
この契約に関しては、信頼できる弁護士などに、予め頼んでおくことも
できます。また、弁護士などの専門家でなくても、甥や姪などの親族に
お願いすることもできます。

もしも身内の人に依頼したとして、いざ判断能力が低下し、
財産管理ができなくなった場合、身内の人が財産管理を行うことに
なりますが、その場合、裁判所から監督者を選任してもらえます。
ですから、身内の人が財産を勝手に処分したりするようなことが
できない仕組みになっています。

さて、その任意後見の制度を利用しようとする場合は、
まず、誰に後見人になってもらうかを決定する必要があります。
親しい間柄の親族に依頼する場合ですと、契約をスタートさせる
必要の有無の判断がつきやすいのですが、滅多に会わない親族や、
忙しい専門家に依頼した場合は、いつから契約をスタートさせれば
良いかが分かりにくくなる心配があります。

そういった状況に対処するために、任意後見制度では、
任意後見契約の他に、2つの契約を結ぶことが必要になります。
それらの契約の具体的な内容については、次回のメルマガで
詳しくお話しします。

次回も、暮らしに役立つ身近な法律の話題をお届けします。


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