今回のテーマ
後見制度について(任意後見)
前回に引き続き、後見制度について解説します。
今回は「任意後見制度」について、特に法定後見制度との違いや、制度の特徴、手続きの流れなどについて詳しく説明します。
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先週は「法定後見制度」についてお話ししましたが、今週は「任意後見制度」についてです。
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もちろん「法定」と「任意」で違いがあるわけですね。詳しく教えて頂けますか?
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法定後見制度は、ご本人がひとりで決めることが心配になったとき、家庭裁判所によって、成年後見人等が選ばれる制度ですが、これに対し、ひとりで決められるうちに、認知症や障害の場合に備えて、あらかじめご本人自らが選んだ人(任意後見人)に、代わりにしてもらいたいことを契約(任意後見契約)で決めておく制度です。
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なるほど!自分で決めておくか、家庭裁判所に決めてもらうかという違いですね。
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任意後見契約は、公証人の作成する公正証書によって結ぶものとされています。
ご本人がひとりで決めることに心配が出てきた場合に、家庭裁判所で任意後見監督人が選任されて初めて任意後見契約の効力が生じます。
任意後見監督人には報酬が発生します。
法定後見との違いは、あらかじめ自分で、任意後見を決めてしてもらいたいことをお願いしておくことを公正証書によって作成する必要があります。 -
準備は必要ですが、自分が信頼できる相手に後見人を任せることができるのは大きいですね。
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任意後見人に親族を指定しても構いませんし、弁護士などの専門家を指定しても構いません。
任意後見をとりあつかっている団体も多数あります。
契約時にまとまったお金を預けることも多いですね。 -
専門家や団体などに任意後見契約を頼む場合はどのような手続きを踏むのでしょうか?
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任意後見契約では通常、見守り契約+任意財産管理契約+任意後見契約+死後の事務委任として契約されます。
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それはどういうことでしょうか?
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見守り契約は、第三者の団体に定期的に健康や生活状況を確認してもらうものです。
具体的には、毎月電話で状況確認を行ったり、定期的に訪問してもらうことで、本人の状態を把握することができます。
任意財産管理契約は、任意後見契約が発動する前の段階で、銀行の手続きや介護施設の契約など、本人に代わって行うことができます。
具体的には、財産管理を代行してもらう契約であり、銀行口座の管理や手続きが含まれます。
そして、任意後見契約についてですが、これは本人が判断能力を失った場合に発動する契約です。
この契約により、財産管理や法律行為を任意後見人に委任することができます。
さらに、家庭裁判所に任意後見監督人を選任してもらい、任意後見人の行動を監督することができます。
最後に、死後の事務委任についてですが、これは本人が亡くなった後の手続きを行う契約です。
具体的には、納骨や家の処分、借家の返却など、死後の事務手続きを包括的に任せることができます。 -
ただ、将来にわたってその団体が存続して、後見発動が必要になった時にちゃんとやってくれるのか、預けたお金がちゃんと残っているのか信用できる団体か見極める必要があります。
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任意の場合も後見人の選定や公正証書の作成、契約など、やっぱり信頼できる弁護士に相談ですね!
みおのまとめ
法定後見制度とは異なり、公正証書による契約が必要となります。
任意後見人には親族や専門家、団体を指定でき、通常は見守り契約、任意財産管理契約、任意後見契約、死後の事務委任をセットで行います。
ただし、団体を選ぶ際は信頼性の確認が重要です。
複雑な手続きや重要な決定が必要なため、信頼できる弁護士に相談することをおすすめします。